境内の神様
腰痛の神様 足利稲荷大明神
この神様は、元は御所の南にある町屋の坪庭に灯籠として飾られていました。昭和四十年頃、家人が鎧武者の幽霊が出ると主人に訴えましたが取り合わなかったところ、家人が皆原因不明の腰痛で起き上がれなくなりました。するとある日、見知らぬお坊さんが訪ねてきて、「原因は庭の灯籠にあるから、稲荷山の荒木神社にこの灯籠を納めるように。」と言いおいて行かれました。そこで高さ50センチほどの庭の灯籠を掘り起こしてみると、「足利稲荷大明神」「おくの坊」との名が刻まれておりました。灯籠は当神社に運ばれましたが、この仕事をした石屋もまた腰痛で起き上がれなくなりました。当時の宮司は、今とは別の場所にお祭りしようと考え、仮に今の手水の隣に置かせていただいたのですが、今度は当時信者世話役をしておられた方の奥様が腰痛で起き上がれなくなり、夢に鎧武者が現れ「宮司に今の場所に祭ってほしいと伝えてくれ」と言われました。それを聞いた宮司が現在の場所に灯籠を祭った途端、全員の腰痛が治り、それ以来「腰痛を治して下さる神様」として信仰を集めています。